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乾燥の季節です。赤ちゃんのお肌どうですか?
2024年12月05日
寒くなってきました。
赤ちゃんのお肌どうですか?かさかさしたり、真っ赤になったりしていませんか?
小児期に食物アレルギーを発症するリスク因子がいくつかありますが、その中でも皮膚バリア機能の低下が重要な因子としてあります。自宅のホコリの中には、その家の人が食べている食物が含まれているといわれています。これはどんな生活環境でも変わりません。そこに皮膚が荒れてしまった赤ちゃんが、寝たり、ハイハイしたりすると荒れた皮膚から食物を吸収してしまいます。そのことが原因で体の中ではアレルギーをつかさどる特異的IgE抗体というものが増えて、食物アレルギーを発症するといわれています。このことを経皮感作といいます。経皮感作を防ぐために必要なことは、スキンケアです。
スキンケア
スキンケアの基本はまず、洗うことですがよく泡立てた石鹸またはボディーソープを使って手で洗いましょう。顔はくるくると円をえがくようにやさしく洗ってください。ここで忘れがちなのが耳です。耳は寝ていることの多い赤ちゃんでは、涙、よだれ、汗などがたまりやすい部位でとてもあれやすいです。耳の凸凹の部分や耳の後ろまでしっかり洗ってください。体は、皺の部分は汚れが残りやすいです。特に顎の下、首は、丁寧に洗うようにしましょう。
保湿剤と保護剤の使い分け
保湿剤(ローション・クリーム)は皮膚に水分や油分を与えるものです。保湿剤は湿気の多い夏場はローションタイプ、乾燥しやすい冬場はクリームタイプがよいと思います。保湿剤は子供用のものでお子様の肌に合えばなんでもよいです。最近はポンプタイプのものが子ども自分で塗りやすくて人気があります。量は塗ったあとにティッシュをはって落ちないくらいに塗るとよいといわれていま。
保護剤(ワセリン・プロペト)は皮膚に一枚膜をはって内部の水分の蒸散を防いだり、外的刺激から皮膚を守る役目です。保護剤であるワセリンやプロペトは、お風呂上りすぐの皮膚が水分で満ち溢れている時に水分の蒸散を防ぐために塗布するのはよいのですが、夏場はあせも原因になることがあり、乾燥している皮膚に水分や油分を与えることはできません。保護剤は、外的刺激から皮膚を守る目的で、離乳食を食べる前後、よだれかぶれ防止、おむつかぶれ防止に使用することをおすすめします。リップクリームとしても使用できるので口周囲へも安心して塗布できます。
皮膚に湿疹ができた、赤くなっている
皮膚バリアが破壊されているサインです。赤ちゃんの皮膚は薄くて、デリケートなのでどんなに頑張っても皮膚トラブルは起こります。こういうときは小児科医の出番です。相談してください。